
富裕層を最短で目指すためには、従来の投資とは異なる投資戦略が不可欠です。その投資戦略は、以下のプライベート型の金融商品を、従来の伝統的な金融商品に加えることで富裕層になるための近道になります。
- プライベート・エクイティ(未公開株)
- プライベート・ボンド(私募債)
- プライベート・ファンド(私募ファンド)
富裕層を目指すとは言っても重要なのは元手になる資金です。1,000万円を運用するのか、1億円を運用するのかによって大きくその内容は変わります。私たちの投資戦略では元本により大きく二つのパターンに分けています。
ここでは、1億円を元手に5億円を目指す方法を具体的にご紹介します。
資産を5倍にするために必要な利回り
前回の記事では、富裕層を投資で目指すために、1,000万円を1億円にする方法をお伝えしました。この場合、単純に元本を10倍にしなければいけないので、ハイリターンの期待できる資産を中心に運用します。
1億円を元手に5億円にするためには、うまくポートフォリオを構築する必要があります。まず、必要な利回りを計算してみましょう。
5年で資産を5倍に増やすために必要な年間の運用利回り(複利)は37.98%です。
正直この数字は現実的ではありません。
毎年この利回りを確保し続けるのは難しいので、達成するためには期間を延ばす必要があります。
では10年で資産を5倍に増やす場合はどうでしょう。
この通り必要な利回りは17.47%です。
こちらは実現の可能性が高いと思います。つまり、資産を5倍に増やすためには最低10年程度かけてじっくりと増やす必要があります。
一般的な金融商品の利回り
必要な運用利回りがわかったところで、それをどう運用するかということですが、結論から言うと、一般的な金融商品だけでは簡単ではありません。
以下にあるように、一般的な金融商品の資産ごとの年ごとのリターンを見ても、なかなか安定して17.4%を超えるものはありません。
もちろん個別の株式で見れば数年で5倍や10倍になった銘柄もたくさんありますが、それを当てることはまず不可能であり、逆も然りであり危険な集中投資になってしまいます。
つまり、資産ごとの平均パフォーマンスで高い利回りを実現することは難しく、より高い利回りを実現するためには、インデックス投資などではなくそれ以外の運用資産を探す必要があります。
10年で資産を5倍にするために必要な利回り17.4%を実現するためには、どちらかが必要になります。
- 将来、価値が大きく上がる可能性のある運用を行う
- レバレッジを掛けて運用金額そのものを増やす
ここからは元本が1億円あるという前提ですが、1億円の元本がある場合の特権としては、上記の1.2ともに可能なことです。
1は具体的にはプライベートエクイティや債券などのプライベート型金融商品に投資をすることです。これらの商品の多くは一つの商品で最低1,000万円からなので、分散するためには元本がある程度ないと難しいでしょう。
2は詳細は別記事で書きますが、保有している金融商品を担保に別の金融商品にレバレッジを掛けて投資をすることです。こちらは担保に入れる金融商品も数千万円などある程度ないとレバレッジをかけることは難しいです。
エンダウメント運用を参考に
それではどのようにポートフォリオを組むのが良いか、ここで参考になるのが、米国有名大学基金の運用ポートフォリオです。大学基金の運用はエンダウメントと呼ばれています。詳細はこちらの記事で。
最大の特徴は、プライベートエクイティやヘッジファンドのプライベート投資の割合が大きくなっていることです。これは、利回りを向上させるために、流動性リスク(すぐに換金できない)を大きく取っています。
ハーバード大学の運用実績を見てもかなりの成果が出ていることがわかります。
個人投資家ポートフォリオの例
とはいえエンダウメントと全く同じ運用は個人投資家にはできません。特に米国と日本ではプライベート型金融商品の買うことのできる量が違います。
個人投資家が、高い利回りを実現する現実的な方法は、比較的日本でも手に入りやすいプライベート型の債券(仕組債など)を分厚く組み入れることです。
例えば、以下のようなポートフォリオが一例です。こちらだと、だいたい期待される利回りは約17%程度でしょう。
プライベート型の投資戦略は、仕組みが複雑な商品もあれば、一般個人に開示していない商品も多くあります。
特に、資産1億円を投資で増やすためには自分だけの一人で続けるのは難しいことです。特に相場の動きが激しいとメンタルが持ちません。
投資で超富裕層になった人は、だいたい誰か投資のアドバイザーが付いています。
投資は一人でやるものではないと思います。周りに詳しい人がいれば是非、相談してみてください。